BEER FLIGHT LOG -ビアフライトログ-

信州松本発、あらゆるクラフトビールの魅力に迫る魂の旅の記録。

OH!LA!HO!BEER in ブルワリーレストランオラホ

コンバンハ、Yo-Heyです。

ご無沙汰しております。

5月が過ぎ6月も半ばとなり、ビールがますますおいしい季節になってきましたね。

そんなわけで僕も日々ビール・ドリンキングに余念がないわけですが、どういうわけかこのサイトの更新が進んでおりませんでした。愛を語るより盃を交わそう、というわけですね。どういうわけだ?!

 

久しぶりに暇で何もすることがないレイジー・サンデー・アフタヌーン(The Small Faces)が訪れたため、何事もなかったかのように記事を投稿したいと思う所存です。書き終わった後のビールを想いながら。

 

黄金に輝く新緑の一週間、Golden Week。それってつまりビールの色でもありますよね?

長野県には新緑も涼しい高原の風も新鮮なビールも同時に味わえる場所がある。そこで今回は、東御市にあるOH!LA!HO!BEERの飲める店、ブルワリーレストランOH!LA!HO!に行って参りました。

OH!LA!HO!BEERとは何でしょうか?

 

1996年に誕生したOH!LA!HO BEER(オラホビール)。
“おらほ”(OH!LA!HO)とは、この土地の方言で“わたし達”“私たちの地域”といった意味です。
国際ビール大賞、ジャパンビアカップなど数々の賞を受賞し、国内外から高い評価を得ています。
製造されるビールは、ゴールデンエール、アンバーエール、ケルシュ、ペールエール、キャプテン・クロウの定番5種類に加え、季節限定の「ビエール・ド・雷電」を醸造しています。

(公式HPより引用 http://www.tomi-kosya.com/ohlaho-beer/ohlaho-beer.html

 

もはや信州のビールファンの間では説明不要の、東信を代表するブルワリーの造るビールです。

例によってなかなか手に入りにくいクラフトビールですが、このブルワリーには一種類だけ全国に流通しているビールがあります。それがこのキャプテン・クロウ・エクストラ・ペールエール。

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これが最高のペールエールなんですよ。クラフトビールにしてはかなりお手頃な価格で販売しているのも魅力。味については後述します。よなよなエールと並び、僕がヘビーローテーションしていることでも有名です(どこに?)。

ちなみに松本市では、イオン南松本とDELICIA桐店のそれぞれお酒コーナーで取り扱っています。一部ローソン等でも取り扱いがあるようです。見かけたら迷わず即買いしてください!

 

もちろん他のラインナップもそれぞれに個性的かつ魅力的。これらのビールを樽生で、しかもおいしい地元食材を使った料理と一緒に楽しめる場所があるとすれば、そこに行くしかありません。

 

とあるよく晴れた春の休日の正午、件のレストランに到着しました。

高速からだと東御インターから約15分、最寄駅だと私鉄しなの鉄道線大屋駅からバスまたはタクシーでやはり15分といったところでしょうか。

公共交通機関で行くのはやや難易度が高い場所ですが、湯楽里館という温泉施設や農産物の直売所が併設されており、レストラン以外にも楽しみどころの多いスポットになっています。

 

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レストラン入口。

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本日のメニュー。極太アスパラ...?気になる。

 

 

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構図が今ひとつですが、店内は一面ガラス張りとなっており、東御市をパノラマ台のように一望できるようになっています。

屋内なのに開放感半端ない!

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レストラン内に醸造設備も。まさに醸造されたその場所で飲めるという特別感がありますね。

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一杯目として注文したのは、季節限定ビール「雷電」シリーズの春版、ホワイトエール。

華やかな香りと、ソフトでスムーズな泡の口当たり。苦味はほとんどなく、小麦の甘さが前面に出た飲みやすさ全開の白ビールです。酸味を感じさせる炭酸が爽やかに喉を潤してくれます。

5月の新緑が彩る景色を眺めながら飲む爽快さときたら!

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 やはり頼んでしまいました。極太アスパラ!とんでもない存在感を放っています。

朝採れの採れたてほやほやということで、齧ると瑞々しい果汁、ではなく野菜汁?が溢れ出し至福の甘みと食感。自然とうまーーーーーーい!!という言葉が口から発せられていました。この時、声にはエコーがかかっていたと思います。満天青空レストランじゃないっての。

 

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2杯目は本命のキャプテン・クロウ。まず、泡がきめ細かくスムーズ。これはできたての樽生かつ丁寧にサービングされているからこそでしょう。

さらに、飲む前から眼前に広がるスパイシーかつグラッシーなホップアロマ。口に含むと、やはりホップのビターネスが全開に広がり、もはやIPAと呼んで差し支えないほどホップの個性が前面に出た味わいです。

しかし同時にモルトのどっしりとした存在感とカラメル的な甘み、そして粘るようなグルーヴ感があり、単純に苦い!だけでは終わらないのがこのビールのすごいところ。ホップの苦味も麦のコクも両方ガツンと味わいたいという方には直球ど真ん中ストレートなビールだと思います。最高!

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合間にジビエカレーを味わいつつ(これも大変に美味しかったです)、ラストに定番のペールエールを。

キャプテン・クロウよりホップの香りと苦味は穏やかですが、かえって麦の甘みと苦味が引き立ち素晴らしいバランスのペールエール。

他のビールも買ったり他の場所で飲んだりしたことがありますが、オラホビールに共通しているのが、とにかくモルトの豊かなコクと自然な甘みがどのビールにも滲み出ていること。ビールって麦という農産物からできているんだなあ、としみじみと実感できる、そういう意味でとても正統的なビール造りをされているブルワリーなんだと思います。

自然と農作物の実り豊かな土地のビール、そして同じく地元の食材と食文化に対するリスペクトに満ちた料理のペアリング。是非一度、体験しに山の上まで足を運んでみてはいかがでしょうか?

 

 

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番外編。湯上りのビール編。

お隣の湯楽里館にて心ゆくまで温泉に浸かった後、著しく失われた水分を補給するために食堂的カウンターへ。オラホビールがジョッキで頼めます(種類は入れ替わりのようです)。しかも安い!

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冷えまくっています...若干冷え過ぎなくらいに。でも風呂上がりには強烈に効く旨さ!

なんか泡もダイナミックだしちょっと溢れてるし、いろいろとクラフトビールらしからぬ体裁ですが、カラカラの喉を癒すためにはこれくらいラフな感じの方がいいかもしれませんね。

それにしてもこっちの方がレストランより安く飲めるってどういうこと?とちょっと思いましたが、品質や製造時期の関係でリーズナブルに提供しているのかもしれません。たぶんアサヒスーパードライと同じサーバーで一緒に冷やされてるし。オラホビール本来の味を最適な温度で味わうためには、やはりレストランで飲んだ方が間違いないという気はします。

でもとにかく湯上りのビールはやっぱ最高でした。

 

今日の結論。温泉とビールを楽しみたければレストランオラホに行こう!

 

ではでは、また逢う日まで、逢える時まで!

 

穂高ビール

コンバンハ、Yo-Heyです。

ここしばらく、県外のビールのことばかり書いているような気がします。

「何が信州発だ!全然信州のビールを取り上げていないじゃないかッ!ふざけているのかね?諸君は」とお叱りを受けても仕方がない事態となってしまい、深く反省の意を表明する次第です。

なぜ一人しかいないのに諸君と複数形で呼ばれなければならないのかがやや気にかかりますが、この際どうでもいいでしょう。

 

とにかくその通り、僕がこのような駄文と愚文の並ぶ変なブログを始めたのは、僕の住んでいる信州の素晴らしいビールについて書きたかったからです。

クラフトビールブームとは言いながら、都会に赴かないと売っていない、飲める店がないとはいかがなものか?否、そんなことはない!こうして長野県という田舎に住んでいても、十分に充実したビールライフを送ることができるのですよ。

そのようなポリシー、ライフスタイルを確立したく思い立って書き始めたものの、蓋を開けてみればこれだよ。この有様だよ。

自分でもあきれ返りそうになりましたが、思い直しました。

そもそも、いくら信州のクラフトビールは素晴らしいと声高に語っても、それって何と比較して言っているの?相対的にどういった独自性があるの?と言われてしまうと答えに窮してしまいます。

日本や世界の様々なビールと比べてこそ、その素晴らしさがより明瞭になるのではないでしょうか?

 

もちろん現実的には世界中のビールを飲んで回ることは不可能なのですが、個人の行ける範囲でいろんなところに行き、ビールというものの多様性を知りたい。その上でホームグラウンドのビールをプレゼンしたい。そう思う所存です。

なので今後も機会さえあれば各地のビールのご報告をして参ります。と自己正当化を果たした私でありました。今後ともよろしくお願いします!

 

 

というわけで前置きが非常に長くなってしまいましたが、穂高ビールを飲みに行ってきたので書きたいと思います!

穂高ビールとは何か?穂高ビールとは、安曇野市穂高ブルワリーで醸造されているビールです(そのまま)。

県内のブルワリー(醸造所)の中でも決して大きい方ではなく、取扱店舗もかなり限られている小規模なブルワリーですが、長野県のクラフトビールを飲むなら絶対にお勧めしたいビールです。

今回はその穂高ビールが飲める(おそらく)唯一のお店、ラトリエ・デ・サンスに行ってきました。

(公式サイトhttp://www.latelier-des-sens.jp/

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南アルプス安曇野の田園風景が見渡せる、見晴らしのいいのどかな場所にあるレストランカフェ。

その中に穂高ビールの醸造所が併設されているという、実質的なブルーパブ。ここを訪れる日をどれほど心待ちにしていたことか。

感慨を胸に入店。店内は広く、入口にあるお土産コーナーには多数の穂高ビールボトルが。さっそくテンションが上がりました。

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レストランの中はテーブル席中心ですが、中央部に円形のカウンターがあります。バー的な営業もしているのでしょうか?気になりつつも今回はテーブル席にSit down.

また奥の方にビール醸造設備も見えたのですが、写真を撮り忘れてしまいました。

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メニューを開くとまず目に入るのが、穂高ビールの新定番、ペールエール。

19年の歴史を持つ穂高ビールですが、これまではアルトとケルシュという2種類のみをラインナップとしてきました。しかしそこに新たに第3の定番が加わったわけです。

このペールエールは昨年、松本サマーフェストにて飲むことができたのですが、その際はまだ増産するかわからないと仰っていたため、こうして正式にラインナップされたことがかなり嬉しいです。

しかしまず1杯目は例のアレを頂きたい!僕の大好きなアルトを注文しました。

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アルト!なんと素敵な響きでしょうか。この濃いめの琥珀色。飲んでみると、モルトのふんわりした甘さとコクが感じられつつも、クセがなくスッキリとした味わい。キリッとした冷たさが乾いた喉を心地よく潤します。

アルトというのはドイツ発祥のスタイルで、「古い」という意味があるようですね。何が古いのかというと、現在の大量生産ビールの主流となっている下面発酵という醸造方法ではなく、それ以前の昔に主流だった上面発酵という手法で作られているからとのこと。

つまりエールの一種と言えるのかな。細かいことはともかく、大手のラガービールにはない麦の甘さを感じられるとても美味しいビールです。それでいて濃すぎず薄すぎず、料理の味の邪魔をしない。飲む場面を選ばない、日常のどんな場面にも合うビールだと思います。いやー、現地で飲むアルトはやはり格別でした。

 

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窓の外には、このように牧歌的な田園風景が広がっています。天気がいいには、太陽に照らされた緑とその向こうに佇む山々を眺めながら食事を摂ることができます。まるでピクニックでもしているかのようにリラックスした気分になれますね。

 

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当ブログではあまり料理のことには触れていないのですが、フレンチレストランということで「安曇野産牛すじ肉のブフ・ミロトン」を注文しました。

味が染み込んでいて非常にデリシャスでした。

 

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お腹が満たされたところで、2杯目、新作のペールエールを注文。

飲んでみると...うん、おいしい。アルトと同様、麦のほのかな甘さが漂う、やはり濃すぎない程よい飲みやすさ。ホップの苦味は軽く、それほど前面には出ていません。

しかし、ちょっとエールとしては冷えすぎているかな?と感じました。一般的なビールと同じくらいの冷たさだったのですが、冷たすぎるとせっかくのエール特有のホップ由来の香りや風味が感じにくくなってしまう気がしました。暑い日に喉を潤すにはちょうどいいんですけどね!

今回は買い忘れてしまいましたが、次回は瓶で買ってちょっと常温に近い状態で飲んでみたいと思います。

 

クラフトビールというと僕自身、IPAをはじめとしたホップの苦味の効いたビールが大好きなのですが、パンチが効きすぎるので飲みたい気分やシチュエーションを選ぶ部分も多々あります。刺激も欲しいけどやっぱ安らぎも欲しい...みたいな。とんだ我儘野郎です。

その点、穂高ビールはいい意味でアクやクセがなく、一般的なビールの延長上で飲める親しみやすいビールだと思います。レストランも地元のお客さんで賑わっているようでしたし、まさに地元のビール、地ビールという感じですね。ご馳走様でした!

クラフトビールの入り口としても最適だと思いますので、欲を言えばもっと飲める場所があるといいなあと思います(アルトだけに)。

...つまらない冗談で締めくくってしまいました。ご容赦ください!

 

ではではまた。

 

アンテナアメリカ -ビールをめぐる冒険 横浜編③-

コンバンハ、Yo-Heyです。

横浜でのビールをめぐる冒険(ただの飲み歩き)も終盤に近づいて参りました。

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3店舗目に辿り着いたのは、横浜ベイブルーイングのすぐ近所、同じ関内にあるアンテナアメリカというお店でした。

先程の店から徒歩5分以内という近さにも関わらず、入り口がわからず同じ区画をぐるぐると2周ほどしてしまいました。商業ビルなのかオフィスビルなのか判然としない、一瞬で素通りしてしまうような殺風景なビルの狭い入り口をようやく発見し、小さな看板に従ってエレベーターに乗り込みました。

この時点で本当にビールの店なんてあるのか?とやや不安になっていましたが、エレベーターが開くと、不安は杞憂だったことが判明しました。

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なんともアメリカンな雰囲気のポップなイラストが迎えてくれるエントランス。確かにビールを扱っている店のようです。

 

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店内はキャッシュオンのスタンディング・バーのようでもあり、様々な輸入ビールやビールグッズが揃ったリカーショップのようでもありました。おそらくその両方なのでしょう。

このようなカウンターでドラフトビールを注文できるようです。

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ディスプレイメニューの下に各ビールの解説があります。すべてアメリカのビールのようで、どれも飲んだことがないため解説を頼りに3のRacer 5 IPAをオーダー。ベアパブリックの看板商品とあります。

それにしてもどれもパイントで1000円前後。国産クラフトビールでも1000円超えが多い中、レアな輸入クラフトビールがこの価格というのはかなりお得なのではないでしょうか。

もちろん一般的なお店のビールと比べれば高いとは言えますが、例えばいろんなところで開催されているオクトーバーフェストなんかで飲むと量の割にすごい金額になったりしますからね。

種類も多いし、これだけでも飲みに来る価値大ありです。

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スタッフの方は日本人のよう。やはりアメリカンな感じのフードメニューにそそられながらも、ビールがサーバーから注がれるのを待ちます。

 

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店内だけでなく外にも席があるとのことで、そちらに案内してもらいました。この日は4月でしたが気温が高く、昼間は暑いくらいだったので外で飲めるというシチュエーションにテンションが上がりました。

横浜港から吹き抜ける潮風(たぶん)を感じながらグイッと一口。これは旨い!

ビール自体もはっきり言って激ウマ。陽気でマイルドなIPAというか、苦さで顔をしかめるのではなく笑顔になってしまうような、夏の太陽の下でガブガブと飲むようなそんなハッピーなIPA

IBU75とあるのでかなり苦味が強いはずですが、柑橘系のフレーバーが強いからなのかそこまで苦っ!という感じではなく、パッションフルーツのような爽やかな味。

それがさらに野外の空気の中で飲めるのだから、これほど美味しく感じるシチュエーションはない。大満足でした。

しかしこれもまたIPAの例に漏れずABV7.5%とハイアルコール。1パイント飲む頃には完全に出来上がっている僕自身の姿がありました。

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店内のテーブルに置いてあったビールリスト。いろいろあります。

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ガッツリ系フード。肉厚なハンバーガーを齧りながら飲むアメリカンIPA、間違いなくベストペアリングでしょう。

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圧巻のボトルビールの品揃え。ただ多いだけでなく、IPAを中心に今最もホットなブルワリーのビールが一堂に会している感じです。まさにビールのセレクトショップ。価格も手頃!

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休日の午後とあって、店内もまだ明るいうちから賑わっていました。というか、一軒目だったり待ち合わせ前にも気軽に立ち寄れる感じなのでしょう。近所にあったら確実に入り浸ることになりそうです。

ビールグッズも多数。旨いビールとその関連グッズとは危険な組み合わせで、酔っ払ったら勢いで必要のないものまで買い漁ってしまうかもしれません。それが狙いなのか?おそるべし!

 

心ならずも一杯のみで終了となってしまいましたが、この日巡った店舗の中でもすごくイイ!と思った店でした。

ビールシーンの中でも最も熱いアメリカ西海岸。そこに点在する時代を牽引するブルワリーのビールを集約し、手頃な価格で提供している。しかも輸入するまで完全冷蔵というパーフェクトな品質管理のなされた状態で!

こういったお店があることが、大きな港を擁し昔から貿易で栄えてきた横浜という街の強みなのだなあ、としみじみと思いました。赤レンガ倉庫とか中華街とか、いろんな国の文化と混ざり合った独特の街並みも魅力ですしね。

ビールについて言えば、全然巡りきれなかった!とても一日で回ることができないほどいろんな店があるので、いずれ第2の旅にも出たいと思います。

このようにして、僕の束の間の冒険は一旦終わりを迎えました。

駄文にお付き合い頂き、ありがとうございます。

そして最高のビールをありがとう、YOKOHAMA!

-Fin-

横浜ベイブルーイング-ビールをめぐる冒険 横浜編②-

横浜クラフトビール巡り、第2店舗目は横浜ベイブルーイング関内本店でした。

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横浜市関内にあるブルーパブ。こちらには馬車道タップルームから歩いて15分弱で到着しました。

途中には横浜ビールの直営店もあり、どちらから行くか迷いましたが、まだ飲んだことのないビールが飲みたい!との欲求に素直に従い、本能の赴くままにベイブルーイングへGO。

 

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店内はタップルームよりさらにこぢんまりした感じで、どことなく個人経営の居酒屋さん的な親しみの持てる雰囲気でした。

カウンターの上にある水着の女の子のポスターとかも一昔前の居酒屋っぽいですね。しかしお店の外観やビールのロゴマークはツートーンのとてもスタイリッシュなデザインで、そのギャップというかバランスが面白いなあと思いました。

 

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さてさてメニューは、と見てビックリ。数年前にできた新し目のブルワリーだと記憶していましたが、ラインナップがすごくいっぱいある。気軽に1、2杯飲むつもりで入りましたが、甘く見ていました。

 

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迷ったらまずは看板メニューを。と1杯目はベイピルスナーを注文しました。

一口飲んで、驚愕しました。決して大げさな表現ではありません。まるでエールだ、と思いました。

とてもフルーティーなホップのフレッシュな苦味。柑橘系果実のようなジューシーさ。

ピルスナーでこんな味が出せるのか、と衝撃を受けました。

正直、これまでピルスナーといえば、国内大手のキリンやサッポロ、またアメリカのハイネケンバドワイザーといったとにかくスッキリした、味よりも辛さと爽快さが強みのビールだと思っていました。しかしこのベイピルスナーは違いました。エールビール的なホップの苦味や風味がしっかりあります。

それでいて確かに上記のピルスナーのようなドライさも際立っており、エールっぽいビール、といった最近の大手ビールメーカーが作っているような中途半端なものとは一線を画しています。

こちらのビールはボトルでの販売もされているようで、まさにブルワリーの看板としての誇りをかけた一品と言えそうです。これはまた飲みたい、と心底思いました。

あと、これからは他のブルワリーの造るピルスナーもいろいろ飲み比べて見たいなあ。ピルスナーなら大手ので十分、という僕の拙速な固定観念を見事に打ち砕いてくれた、感謝すべきビールでした。

 

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ここで少し小腹が減って来たので、つまみとして「ラスポテト」を注文。カウンター上に置いてある機械で作るらしい、スパイシーでジャンキーなフライドポテトでした。

 

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 2杯目は、そろそろガツンと来るIPAにいきましょう!ということで、ハリケーンミキサーIPAを注文。

名前通りの、いや思ったよりもガツンと来るIPAでした。バナナ系の甘めのフレーバー、しかし飲んでみるといろんな種類のホップエッセンスが混じり合ったような複雑な苦味。どんなホップが使われているんでしょうか?と思いよく読むとChinook,Chitra,Moutuekaと書いてあります。全然知りません。

とりあえず複数のホップを使っていることは確かで、とにかく嵐のような苦味が飲んだ後もしばらく渦潮のように舌に残り続けます。二口目を飲むのをしばし待たないといけないくらいです。

しかし最初の困惑を通り越すと、荒れる浅瀬を抜けて遠洋に乗り出した船のように、ホッピーな苦味に身を委ねながらじっくり飲めるビールだと思いました。ただしABVは7,4%。船酔いには注意しなければなりません。

 

他にもですねえ、飲みたいビールはたくさんありました。しかしハリケーンミキサーの荒波に揉まれた私は、船乗りとしての未熟さを痛感しました。

いつかきっと、どんな荒海も乗りこなせる男になってみせる。それまで待っていてくれ。

誰にいったのかはわかりませんが、そう心の中で言い残して会計を支払い、店を後にしたのでした。

ちなみにここのカウンターのお姉さんはどちらかというとクールでサッパリした印象で、最初のタップルームの方とは好対照でした。それもまた一興。って何のレビューなのかよくわかりませんが、あと一回続きます。

(続く)

 

ベアードブルーイング 馬車道タップルーム -ビールをめぐる冒険 横浜編①-

コンバンハ、Yo-Heyです。

横浜に行ったついでにクラフトビールを飲んできました。

大層なタイトルを付けてしまいましたが、ただの飲み歩きですね!

 

横浜、そこは住みたい街全国トップクラスというだけではなく、クラフトビール文化の盛んな地との評価も名高いシティー。たまたま訪れる機会が巡って来た時、僕の頭にあるのはどんなビールが飲めるのか、ということだけでした。所用を済ませると観光もショッピングもそこそこに、ビールの飲める店の探索を開始しました。

 

この日巡ったのは3店舗。

まず1店舗目は、みなとみらいから程近い馬車道にある、ベアードブルーイングの馬車道タップルームへ。

ベアードさんといえば日本のクラフトビールの重鎮、クラフトビール好きで知らない人はいないというくらい有名なブルワリーですが、僕もまた地元の店でライジング・サン・ペールエールを飲んで以来、その魔術的おいしさのビールの数々の虜になっています。

そんなベアードの直営第1号店がこの馬車道タップルーム。横浜に来たからには行くしかありません。

僕は勇み足で馬車道を突き進みました。

ちなみに馬車道というところに行くのも初めてだったのですが、重厚な石造りの銀行やビルヂングが建ち並ぶ大正ロマンを感じる大通りで、なかなか他の都市では見かけない厳かな雰囲気。歩いているだけでワクワクしました。馬車が走っていないのが残念でしたが...。

 

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ベアードビールのパッケージでおなじみのBBマークが描かれた目立つのぼりとともに、店が見えて来ました。

上にあるのは馬車の車輪でしょうか。建物自体にも趣があり、馬車道のストリートに溶け込んでいます。いい感じですね!

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入店すると、そこまで広くはないもののカウンター席中心の、一人でも入りやすい印象の店内。ホッとしつつカウンターに座り、メニューを閲覧。

季節限定のビールがいろいろ出ている!直営店ってこういうところがいいですよね。この店舗限定の馬車道エールは残念ながら欠品中とのことで、他の限定ビールを頼むことにしました。

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一杯目、フルーツフルライフシトラスIPA

名前からして美味しそうな予感しかしませんでしたが、飲んでみると予想以上の美味しさでした。

鮮やかなシトラスの香り、グレープフルーツ的風味がありとんでもなくフレッシュ。苦味はありますがそれは一瞬だけで後味が爽やか。IPAですがとてもライトでドライ、ゴクゴクいけそうな飲みやすさです。

またフルーツフルライフという語感から甘さを想像しましたが、意外にフルーツの甘みではなく、他のベアードビールにも共通する麦の自然な甘みがほのかに感じられました。

帝国IPAやスルガベイインペリアル等の重厚なIPAだけでなく、こんな爽やかなビールも造るんだなあ。感動しお代わりしたくなりましたが、飲みやすい割にABV(アルコール度)7%。続けて飲んだらまだ日も高いうちに酔っ払ってしまうので我慢しました。

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ベアードといえば独特の味のある絵画が描かれた、アーティスティックなパッケージも魅力のひとつ。

瓶のパッケージと同じデザインのタップハンドルが並ぶサーバーは圧巻です。

また店内の壁にも大きなイラストがたくさん掛かっており、まるでギャラリーのようになっていました。

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二杯目に頼んだのは、同じく季節限定のセゾンさゆり。

こちらもまた非常にさっぱりした飲み口。セゾンというスタイルの中でもかなりスッキリ系の味わいではないでしょうか。ジューシーな酸味と喉越しを味わいつつ、これもまたすぐに飲み干してしまいました。

それにしても、驚くのがラインナップの豊富さ。 限定ビールだけでも5種類ほどあり迷うのに加え、定番ビールもほぼ揃っているためトータルで20種類くらいあるのではないか?と思えるくらいです。数えるの忘れたけど。

嬉しいことでもありますが同時に深刻な悩みも生まれてしまい、限定を飲むのかお気に入りの定番を飲むのか、少しずつ飲み比べるのかパイントでがっつり飲むのか。特に普段気軽に行けないとなればその悩みはほぼ解決不能になると言えます。

この日の僕は他にも行きたいお店があり、しかも食事も別所で済ませてしまっていたため、カレーのセットとかものすごく惹かれたのですが断念。またスタッフの外国人の方が会計時にボトルビールが割引になるよ、と教えてくれたのですが、今買ってもこのやや暑い気候では品質が悪くなってしまう。泣く泣く諦めることにしました。

他の限定も飲みたかった...また、ネット通販で買おう。そう誓って席を立った私でした。

関係ないけど、カウンターにいた若い女性スタッフの方の笑顔と気配りが素晴らしく、そこでも若干ファンになりそうでした。

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(続く)

よなよなビアワークス新宿東口店

コンバンハ。Yo-Heyです。

 

出張を私的利用して、新宿に新しくできたよなよなビアワークスに行って来ました。

 

長野が世界に誇るクラフトビールブルワリー、ヤッホーブルーイングの直営店。それがよなよなビアワークス。ヤッホーのビールがほぼ全種類樽生で飲める唯一のお店で、つまりヤッホーファンにとっては即ち聖地と同義の場所であります。

まだ都内にしか実店舗がなく、故郷の長野県内にはないのがとても残念であります。

 

さて、地図を頼りに新宿3丁目を歩くと、特に迷うこともなく店舗を発見。

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無茶苦茶わかりやすいです。

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ビールの描かれた看板を見るだけでテンションが上がって来ます。しかし走って転ばないように慎重に地下へと続く階段を下ります。

 

 

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そこには暖色系の光に包まれた、ピカピカに磨き上げられたスタイリッシュな内装の広い空間がありました。

照明は明るすぎず暗すぎず、ムーディーすぎることもなく程よく落ち着ける感じ。

またカウンター席もテーブル席も適度なスペースが確保されており、1人でも複数人でも気兼ねなく過ごせる贅沢な空間となっております。

僕が座ったカウンター席はなんだか石造りのような重厚な造りで、オシャレなだけではなく実にリッチな内装という印象でした。

さらにその日僕は巨大なスーツケースを持ち込むというやや迷惑な客だったのですが、スタッフのメガネをかけた優しそうな青年がスーツケースにナプキンのようなものを掛けてくれました。食べ物や飲み物で汚れないようにしてくれたんですね。まるで一流のレストランのようなきめ細かなサービスに感動しました。

 

さて店内の話はこれくらいにして、本題のビールについて語らなければなりますまい。って誰にも強いられてはいないけど、一応そういうブログだから。

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ヤッホーファン垂涎の錚々たるビール名が並ぶスタンダードメニュー。はっきり言って僕は店内の様子にそこまで興味はなく、ただただビールにのみ関心を集中させていました。

ビアフライト・ライター(自称)としてまずはテイスティングセットを注文。サンサン、ワイルドフォレスト、よなよなエールの定番3種をセレクトしました。

 

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サンサンはオーガニック素材のみを使ったゴールデンエール。香り、苦味はほとんどなく、食事とともに水のように飲むのに最適そうなさっぱりしたビール。量が少なめだったこともありあっという間に飲み干してしまいました。

ワイルドフォレストはサンサンよりはややコクがあるものの同じくライトで苦味の少ないブロンドエール。ヤッホーさんのビールの中ではかなり大手のビールに近い(というのは褒め言葉ではないかもしれないけど)中立的な味、感触。安心感のあるおいしさ。だけど、少し物足りない。そんな感想をかすかに抱いた。

続いてよなよなエール。飲んだ瞬間、やっぱこれだよ、と心底思った。圧倒的に旨い。

グラスを近づけるだけで漂ってくる柑橘系ホップの香り。少し濃いめの琥珀色そのままのずっしりとしたコク。フルーティーな余韻と後味。すべてが完璧に調和し、月世界のような静謐な世界を作り上げていた。

普段最もよく飲むクラフトビールでありながら、樽生で飲むそれは初めて飲むかのような鮮烈なインプレッションを放っていた。普段よく行くお店のママがどんなモデルや女優より美人、そんなビールかもしれないと思った。スナックとかには行ったことないけど。

 

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ここでメニューを改めてひっくり返してみて驚愕。なんと、この春リリースされるorされたばかりの限定シーズナルビールが勢ぞろいしているではないですか。

僕ビール君ビールのよりみち、前略好みなんて〜シリーズのセッション柚子エール。それぞれ昨年と一昨年のマイベストビールとして記憶に刻まれた伝説的なビールだ。まさか同時に復刻し、同時に飲める時が来るなんて。Oh,My God!!

さらにその時点では未発売の軽井沢高原ビールのシーズナル、ESB(エクストラ・スペシャル・ビター)。これは、定番のテイスティングセットを頼んでいる場合ではなかった。

ものすごく悩んだ末、セッション柚子エールをパイントでオーダーした。ドラフトで飲むのは初めてだったからだ。

一口目。とても爽やかな柚子の香りとかすかに塩の効いた柑橘系の苦味がシーブリーズのように吹き抜けた。

僕の記憶よりとてもすっきりしていた。もしかしたら少し製法が変わったのかもしれない。より飲みやすく軽くなった印象を受けた。樽生で飲んだからかもしれないけど。

柚子とあら塩というとても個性的な材料を使いその特徴をしっかり際立たせつつ、いわゆる「変り種」的な物珍しさではない、これこそが正統派のビールだ、と堂々と主張するような確立されたバランスのビールだと思った。こんなチャレンジングなビールがたくさんあるとすごく楽しいと思う。

 

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結構飲んでしまった。もっと飲みたいがこれからまだ長時間移動しなければならない。苦慮した末、最後の一杯はESBにすることにした。「よりみち」は去年赤坂のよなよなビアワークスで飲んだからいいよね!と無理やり自分を納得させて。

 結果、最良の選択だった。エクストラスペシャルビター、これは今年のベストビールになるかもしれない。濃い琥珀色、豊潤な香り。しっかりとした苦味とモルトの甘味が素晴らしく深いコクを生み出している。微かな酸味とともに、苦味の心地よい余韻が残る。まるで過去のほろ苦い記憶のように。

ヤッホーの中で言えば、よなよなエールの延長上にある、よりビターネスとコクを深めたスペシャル版という印象。

過ぎ去りしエバーグリーンな日々を思い出しながらじっくりと苦味を味わいたい、そんな夜にふさわしいビールだと思った。

そしてよなよなビアワークスは、とても洗練された上質な「ビールとそれに合う食事を楽しむ空間」だった。一人でも仲間とでもよし、日常の延長にありながらもちょっとだけ特別な、非日常的な憩いの場所。都会的でありつつ都会でもなかなか得難い空間だなあ、また来たい。そう思いつつ、重い腰とスーツケースを持ち上げて僕は地上へ、日常へと帰っていった。

 

どうやら、ビールのことを思い出しながら書くとどうしても叙述的、一人称回想録的な文体になってしまうらしい。困ったことだ。もうこれで統一しようかな、と思っている。別にどちらでもいい気もするけれども。

チャオ!

 

 

 

BEER SAURUS 池袋店

コンバンハ、Yo-Heyです。

 

今回は池袋にあるBEER SAURUSというビアバーに行ってきました。

海外のクラフトビールを中心に豊富なラインナップを揃えるこの店。ハッピーアワーが設けられており、17時〜19時半まで樽生ビールが半額という超良心的な情報を目にし、以前から出張の際に行きたいと思っていたところです。ようやくその機会が巡り、仕事が終わるや否や全力ダッシュで向かいました。

池袋駅の人混みを掻き分けて突き進む僕の姿は、側から見るとまるで社運を賭けた重要な取引に臨もうとしている果敢なサラリーマンのように見えたに違いありません。

 

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そして迷うことなく池袋駅西口の繁華街にあるビルの前にたどり着き、さっそく入店。

店内はやや薄暗く、長いカウンターの後ろに様々な酒瓶が並んでいていかにもアメリカンなパブ、バーって感じ。

若々しいメンズスタッフが3人くらい、お客さんと賑やかに談笑していた。

腕時計を見ると時刻は18時半を過ぎている。もはやハッピーアワーは1時間も残されていない。Time waits for no one.

私は周囲のことなど一切気にせずまっすぐに空いているカウンターに着席し、機密情報の書かれた重要書類を読むがごとく目の前のメニューブックを血走った目で検分した。

ヤバイのが来た、とスタッフは思ったかもしれない。しかしさすがはプロ。そのような素振りは一切見せず、にこやかに注文を聞いてくれた。金髪のEXILE TRIBEにいそうなかっこいい青年だった。

 

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ドラフトビールは全て海外のクラフトビール。名前は聞いたことがあるがほとんど飲んだことのないビールばかりだ。否応無しにテンションが高まる。ちなみに、瓶ビールの種類も多数あり、日本のクラフトビールも幅広く取り揃えていた。

メニューの中で真っ先にマウイ・ブルーイングとシエラネバダIPAが気になったが、あいにくまだ樽が繋がれておらず飲めなかった。残念至極。

 

まずは1杯目、マウイ・ブルーイングのビキニブロンドラガーを注文。

以前ハワイに行った時に飲んだことのあるビールだ。目にした瞬間飲むしかない!と思った。

一口飲む。かなりドライ。アサヒスーパードライよりキレがある感じ。同時にかすかな甘みがした。後味はとてもスッキリ。クセがなく、暑い時期に毎日飲みたいあっさりラガーだと感じた。

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2杯目、セントアーチャー ホワイトエール。

小麦の甘みが柔らかく滲み出た、これもまた飲みやすいホワイトエール。苦味は全然ない。ヤッホーの水曜日のネコに似ているなあと感じた。

 

3杯目、カールストラウス オーロラホッピーアリス

そろそろ飲みごたえのあるIPAが飲みたいなあ、と思いオーダー。

一口飲んだ瞬間、南国のもぎたてのパッションフルーツのような爽やかな香りとともにかつてないほどの柑橘系そのもののジューシーな苦味が私を襲った。目を閉じると、そこはもう南国だった。

一瞬そのように錯覚するほど、鮮烈なおいしさだった。これは本当にビールなのだろうか?まるでグレープフルーツを丸かじりしているような感覚だった。麦とホップと水という原材料で、どうしてこのような味が出せるのだろう。

ALC7%とあるが、飲み口はとてもライトだし苦味も柑橘系そのもので全然くどくない。トロピカルな刺激を求めて次々と飲みたくなる。IPAの中毒性とドリンカビリティーを兼ね備えた、最高のビールだった。まさにオーロラ!ホッピーアリス!(アリスの意味はわからないけど)

とても人気のあるビールらしく、飲んでいる間にも次々と注文が入っていた。なくなる前に飲めてよかった。

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4杯目、勢いのついたところでさらにIPAを!とグリーンフラッシュ、ウェストコーストIPAを注文。

名前こそ聞いたことのある有名なビールだが、飲むのは初めてだった。先程の大当たりの後で期待値が高まっての一杯。

期待を上回る、ガツンとくるおいしさだった。オーロラホッピーアリスを数段階濃くしたような、フルボディの口当たり。さらにグレープフルーツ的ホップのビターネスのオンパレードが、いつまでも舌に刺激を与え続ける。こいつはヘヴィーだぜ、とBack To The Futureのマクフライ青年なら言うに違いない。私はノックアウトされ痺れつつ飲み続けた。

 

いつまでも飲み続けたかったが、思いの外2杯のIPAの高めのアルコールが確実にボディブローのように効き、私のステップを鈍らせていた。まだ夜は浅いが、紳士としてはサッと切り上げて夜の闇に紛れるのがスマートな作法だろう。明日も会議あるし。

そんなわけで、束の間のビアフライトは終わり私は店を出た。

 

ビールを飲んでいる間、途切れ途切れにバーテンダーの金髪青年に聞いたところによると、アメリカのビール(特にIPA)と日本のそれとの明確な違いの一つは、単純にホップの使用量なのだと言う。

ホップの尋常ではない量の投入が、今日飲んだような鮮烈にパッショナルなフレーバーと苦味を生み出している。確かに、日本にいてこのようなビールを飲んだことはなかった。

ホップヘッズという言葉が生まれるのも頷ける、アルコールとは別の中毒性のあるIPA。圧倒的な広さとホップ生産量を持つアメリアだからこそそんなビールが作れるのかなあ。それとも単純に過剰なもの、やりすぎなものが大好きな国民性だからなのか。

それについてはまだまだ知りたいことが多いなあ、と思った。

 

あと、4杯+フライドポテトを注文して会計は2500円程だった。希少なアメリカンクラフトビールという点を考えれば破格の安さではないだろうか。この店の近くに引っ越したい、とまでは言わないが、少なくとも近くに来る機会があったら絶対に来たいお店だと思った。

※公式サイトによると、ハッピーアワーの内容が変更されるらしい。もし行かれる際は、事前に公式サイトをチェックしてから行かれることをお勧めする。

 

また後半から叙述調、ハードボイルド調の文体になってしまった。なぜだろうか。以後、気をつけたいと思う。それでは!