BEER FLIGHT LOG -ビアフライトログ-

信州松本発、あらゆるクラフトビールの魅力に迫る魂の旅の記録。

2016ダイジェスト① ベストビール編

コンバンハ。Yo-Heyです。


本日は唐突に昨年のベストビールを振り返りたいと思います!
本当は細々と、昨年飲んだビールの記事をアップしたいな、と思っておりました。
しかし気づいたのです。そんなチマチマと過去を振り返ってばかりで楽しいのか?
このブログは過去の栄光ではなく、来るべき未来を見据えたものでなくてはならないのではないのか?と!


というのは嘘で、昨年珍しいビールを飲むたびにiPhoneのメモ帳にチマチマと書き込んでいたマイメモリーが消えてしまったのです。
せっかく溜め込んだネタでしばらく記事には困らないと思っていたのに!
一度はモチベーションがガクッと下がりましたが、ビールを飲んで一晩寝たらどうでもよくなりました。

 

そんなわけでくだくだと無駄な文章は書かない。
男らしくズバッと独断と偏見により、2016年のベストビールを選定するッ!!

 

・生ビール部門
ここでは主にお店やイベントで飲んだ、樽生ビールから年間ベストを決めたいッ!

1.志賀高原ビール / Hervest Brew India Black Ale
志賀高原ビールの採れたて生ホップを贅沢に使用した、期間限定のHarvest Brewシリーズ。
その中でもウイスキー&ビアキャンプ@長和町で飲んだIBAに僕は衝撃を受けた。
千切ったばかりの草のような生々しい(しかも芳しい)圧倒的なホップの香り。
一口飲むとフレッシュな苦味とドライな辛みが突き抜けるが、ローストされたモルトの甘みが絶妙な後味を生み出す。生ホップってこんなに香ばしくて、こんなに旨いのか。「生ビール」の概念までもが塗り替えられてしまった、そんなエクスペリエンスをもたらしたビールだった。

 

2,BREW DOG / Hop Fiction
世界的なクラフトビール革命の旗手、ブリュードッグ。Punk IPAは本当に素晴らしいビールだけど、そのほかのビールをもっと知りたくて六本木のオフィシャルバーに行った時に飲んだ。
結果、一番美味しかったのがこのビールだった。一言で言うと、Punk IPA以上にパッションフルーツの爽やかな香りと苦味が吹き荒れる、最高にHop Headsなペールエールだった。
定番のPunk IPAより苦味にライトなキレがあって飲みやすく、Dead Pony Clubよりは甘くない。絶妙なバランスで最高だった。これホント大量に輸入してくれないかなあ、と今も思っている。

 

3.Y.MARKET BREWING / Hop BAZOOKA!!
名古屋のブルワリー、Y.MARKET BREWINGの直営バー、Yマーケットキッチンで飲んだ。
5種類の個性的なホップをふんだんに投入したセッションIPAらしい。
日本のビールながらブリュードッグを彷彿させる、グレープフルーツの果汁をそのまま絞ったかのような鮮烈な味わい。めっちゃくちゃおいしかった。
Yマーケットさんはラインナップを固定せず、毎回新しいビールに挑戦しているらしい。
こんな素晴らしいビールができたのにあっさりと生産終了させて次の新作を出してくる。パンクスのようでカッコイイ姿勢だと思う。
でも欲を言えばもう一度これが飲みたい...そう思ってしまうビールだった。

 

4.里武士 / 野沢サマーエール
サマーエールという名前にふさわしい、とても涼しげで爽やかでフルーティーなエール。
一息で飲み干してしまえそうなほどスッキリしていて飲みやすいのに、とても気品のある、ヨーロッパの山奥に吹く風のような後味が余韻を残す。
心の中にある懐かしい夏を具現化したようなビールだなあ、と思った。

 

5.O!LA!HO!ビール / Bosa Nova IPA
苦いんだけど、なんだか軽快で踊りだしたくなるような刺激的なホッピーさだった。夏に飲んだというのも大きいかもしれないけど、ゴクゴク飲める系IPAというか、楽しくなる感じ。
すんごく美味しかったので今年もまた飲みたい。

 

以上が、昨年いろんなところに出かけた際に飲んだ、まさに一期一会の生ビール部門。二度と会えないかもしれないという切なさと飢餓感も込みのセレクトとなった。

 

 

続いて、毎日飲みたいビール部門。買い込んで常に冷蔵庫にストックしていたようなビールを中心に。買いやすさと値段の手頃さで選んだ結果、当然というか長野県のビールばかりになった。

 

1.ヤッホーブルーイング/ 僕ビール君ビール よりみち

 

2.O!LA!HO!ビール / キャプテンクロウ XPA

 

3.穂高ビール / アルト

 


番外編・新ジャンル部門。毎日いろんなビールは飲みたいが、本当に飲んでいると家計が崩壊する。
そんな時の頼れる味方、第3のビールで間違いないラインナップを選出!

 

1.SAPPORO / クリスタルベルグ

 

2.SAPPORO / ホワイトベルグ

 

3.SAPPORO / 麦とホップ The Gold

 

どんだけサッポロ好きなんだよ!という偏ったランキング。しかし特にクリスタルベルグは衝撃的だった。ビール超えてるよ!とすら思い販売期間中ほぼ毎日飲んでいても飲み飽きなかったそんな第3のビール。
新ジャンルはどのメーカーもサッポロに一歩も二歩も遅れをとっている、と思う。
(まあ、それほど儲からないからかもしれないけど...)
ベルグシリーズのクオリティがいろんなメーカーで飲めれば、日本の家飲みは最高にハッピーになるはずだと思う。

 

そんなわけで、駆け足で昨年を振り返った章でした。
今年の振り返りはもっとしっかりやりたいと思います!!

松本ブルワリー

コンバンハ、Yo-Heyです。

記念すべき第一記事は、このブルワリーから始めたいと思います。

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昨年我らが街松本にオープンした、初のブルーパブ

現時点ではビール自体は委託醸造という形でいくつかのブルワリーで造られていますが、工場建設計画も着々と進行中のようです。

余談ですが僕がクラフトビールの魅力に取り憑かれたのが2015年。奇しくもその翌年にできたブルワリーということで、何かしら縁のようなものを感じます(勝手に)。

 

とにかく、地元にブルワリーができたことそれ自体が嬉しい。とはいえ、地元だからサイコー!万歳!で終わってしまっては全然ビールの記録にならないので、少しレビュー?というとなんか偉そうなので簡単な感想文を書きたいと思います。

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まずビール。現在のラインナップは4種類。

「トラディショナルビター」はその名の通り英国の伝統的なビターというスタイルのビールとのこと。

飲んでみた感想は、ビターという語感から想像するより苦味は強くなく、麦の芳醇な甘みとコクを感じられる優しいエール、という感じがしました。とても美味しいです。

 

「キャッスルスタウト」は城のある松本らしいネーミングが特徴的な黒ビール。僕はあまりスタウトの違いってよくわからないのですが(ビールのブログを書いておきながら何ですが...)、ローストされたモルトの甘みが心地よく、じっくり飲める完成度の高いスタウトだと思います。

 

「スマートウィート」は、季節や仕込みのタイミングによってレシピを変えているという、シーズナル的な楽しみ方のできるウィートエール。その特徴のためか暑い時期はスッキリと飲め、涼しくなってくると小麦の酸味と甘味が引き立つ飲みごたえのあるビールになっているような。毎回新鮮で美味しいです。

 

「オーサム!ペールエール」は王道って感じのアメリカンペールエール、という印象。まるで初夏の草原のように清々しいホップの香りが吹き抜け、ほのかに甘酸っぱいような苦味とともに喉を駆け下りて行く。大手のビールよりは断然濃い味ですが、クラフトビールとして見れば苦味も香りも強過ぎず、とてもバランスのとれた飲みやすいペールエールだと思います。

なんというか、ヤングジェネレーションが公園か川沿いの土手を歩きながらボトルから飲んでいるような、とてもフレッシュで穏やかな味わい。松本ブルワリーの中で一番好きなビールです。

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全体的な特徴として言えるのが、極めて千差万別、多種多様な個性を持つ「クラフトビール」と呼ばれるビールの中では、とても優しく、日常的に飲みやすい味に造られているなあ、という点な気がします。

それはこのパブの佇まいにも表れていて、近所の人も旅行者の人も気軽にちょっと寄って飲んで行きやすい、親切な駅の案内窓口のような(?)雰囲気なんですね。

実際に、いつ行っても地元の客と旅行者(外国人も多い)が思い思いに飲みながら情報交換をしたりしている、そんな街の気軽な交流の場となっているような気がします。

 

ビールだけでなく、街やそこに住む人、そこを訪れる人に対しての愛情を感じられる。クラフトビール好きだけのためではなく、日常の一部として多くの人に利用してもらいたい、そんなあたたかい思いを感じられるブルワリーだなあ。

そう独り言を言いながらまた松ブルに赴く私であった。

 

ではまた。シーユー!

A Beer In The Life

I read a news today oh,boy.

かつてジョン・レノンはそのように歌いました。

 

コンバンハ。Yo-Heyです。

 

ビールって、いいですよね。何がいいのかって?

美味しいから。で終わってしまっては何にもならないのですが、

うーん、健康にもいい。でも適量の範囲内ならね。他には?

 

「何故ビールなんて飲む?」

(中略)

鼠はそれについてずっと考え込んでいたが、5分ばかり後で口を開いた。

「ビールの良いところはね、全部小便になって出ちまうところだね。ワン・アウト一塁ダブル・プレー、何も残りゃしない。」

村上春樹著「風の歌を聴け」より)

 

実に簡潔にして的を射ている、と思う。

実際、ビールなんてないと生きていけない、人生に重大な不都合が生じる、という類のものではない。泡のように生まれ消えていくポップ・ミュージックと同じようなものかもしれない。

でも、いいポップ・ソングを聴くと少しだけ気分が良くなる。いいビールもまた、日常にささやかな楽しみを見出すためのちょっとした手助けをしてくれる、そんな気がする。

少しだけ楽しい気分になって、明日にはすべて忘れてしまう。そんな潔さが素敵じゃないか、Wouldn't be nice!!

 

しかしながら、一方で忘れてしまうのはもったいない、と思っている自分もいる。

いいビールとの出会いは、いい音楽との出会いと同じくらい忘れがたいものだ。

そんな出会いを探す旅の記録がこのブログだ。ビアフライトとは、いろんなビールを並べて呑み比べること。そういうセットがあるお店もたくさんあるが、いろんな場所にいろんな個性豊かなビールを飲みに行くこともまた、ビアフライトなんじゃないか。そのように思い、このようなタイトルを名付けることにした。

 

何故か途中から敬語をやめて叙述調になってしまったがお許し願いたい。

もしあなたがビール好きなら、今夜も良きビールにめぐり合うことを願います。

Have a nice flight.

 

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