BEER FLIGHT LOG -ビアフライトログ-

信州松本発、あらゆるクラフトビールの魅力に迫る魂の旅の記録。

穂高ビール

コンバンハ、Yo-Heyです。

ここしばらく、県外のビールのことばかり書いているような気がします。

「何が信州発だ!全然信州のビールを取り上げていないじゃないかッ!ふざけているのかね?諸君は」とお叱りを受けても仕方がない事態となってしまい、深く反省の意を表明する次第です。

なぜ一人しかいないのに諸君と複数形で呼ばれなければならないのかがやや気にかかりますが、この際どうでもいいでしょう。

 

とにかくその通り、僕がこのような駄文と愚文の並ぶ変なブログを始めたのは、僕の住んでいる信州の素晴らしいビールについて書きたかったからです。

クラフトビールブームとは言いながら、都会に赴かないと売っていない、飲める店がないとはいかがなものか?否、そんなことはない!こうして長野県という田舎に住んでいても、十分に充実したビールライフを送ることができるのですよ。

そのようなポリシー、ライフスタイルを確立したく思い立って書き始めたものの、蓋を開けてみればこれだよ。この有様だよ。

自分でもあきれ返りそうになりましたが、思い直しました。

そもそも、いくら信州のクラフトビールは素晴らしいと声高に語っても、それって何と比較して言っているの?相対的にどういった独自性があるの?と言われてしまうと答えに窮してしまいます。

日本や世界の様々なビールと比べてこそ、その素晴らしさがより明瞭になるのではないでしょうか?

 

もちろん現実的には世界中のビールを飲んで回ることは不可能なのですが、個人の行ける範囲でいろんなところに行き、ビールというものの多様性を知りたい。その上でホームグラウンドのビールをプレゼンしたい。そう思う所存です。

なので今後も機会さえあれば各地のビールのご報告をして参ります。と自己正当化を果たした私でありました。今後ともよろしくお願いします!

 

 

というわけで前置きが非常に長くなってしまいましたが、穂高ビールを飲みに行ってきたので書きたいと思います!

穂高ビールとは何か?穂高ビールとは、安曇野市穂高ブルワリーで醸造されているビールです(そのまま)。

県内のブルワリー(醸造所)の中でも決して大きい方ではなく、取扱店舗もかなり限られている小規模なブルワリーですが、長野県のクラフトビールを飲むなら絶対にお勧めしたいビールです。

今回はその穂高ビールが飲める(おそらく)唯一のお店、ラトリエ・デ・サンスに行ってきました。

(公式サイトhttp://www.latelier-des-sens.jp/

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南アルプス安曇野の田園風景が見渡せる、見晴らしのいいのどかな場所にあるレストランカフェ。

その中に穂高ビールの醸造所が併設されているという、実質的なブルーパブ。ここを訪れる日をどれほど心待ちにしていたことか。

感慨を胸に入店。店内は広く、入口にあるお土産コーナーには多数の穂高ビールボトルが。さっそくテンションが上がりました。

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レストランの中はテーブル席中心ですが、中央部に円形のカウンターがあります。バー的な営業もしているのでしょうか?気になりつつも今回はテーブル席にSit down.

また奥の方にビール醸造設備も見えたのですが、写真を撮り忘れてしまいました。

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メニューを開くとまず目に入るのが、穂高ビールの新定番、ペールエール。

19年の歴史を持つ穂高ビールですが、これまではアルトとケルシュという2種類のみをラインナップとしてきました。しかしそこに新たに第3の定番が加わったわけです。

このペールエールは昨年、松本サマーフェストにて飲むことができたのですが、その際はまだ増産するかわからないと仰っていたため、こうして正式にラインナップされたことがかなり嬉しいです。

しかしまず1杯目は例のアレを頂きたい!僕の大好きなアルトを注文しました。

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アルト!なんと素敵な響きでしょうか。この濃いめの琥珀色。飲んでみると、モルトのふんわりした甘さとコクが感じられつつも、クセがなくスッキリとした味わい。キリッとした冷たさが乾いた喉を心地よく潤します。

アルトというのはドイツ発祥のスタイルで、「古い」という意味があるようですね。何が古いのかというと、現在の大量生産ビールの主流となっている下面発酵という醸造方法ではなく、それ以前の昔に主流だった上面発酵という手法で作られているからとのこと。

つまりエールの一種と言えるのかな。細かいことはともかく、大手のラガービールにはない麦の甘さを感じられるとても美味しいビールです。それでいて濃すぎず薄すぎず、料理の味の邪魔をしない。飲む場面を選ばない、日常のどんな場面にも合うビールだと思います。いやー、現地で飲むアルトはやはり格別でした。

 

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窓の外には、このように牧歌的な田園風景が広がっています。天気がいいには、太陽に照らされた緑とその向こうに佇む山々を眺めながら食事を摂ることができます。まるでピクニックでもしているかのようにリラックスした気分になれますね。

 

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当ブログではあまり料理のことには触れていないのですが、フレンチレストランということで「安曇野産牛すじ肉のブフ・ミロトン」を注文しました。

味が染み込んでいて非常にデリシャスでした。

 

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お腹が満たされたところで、2杯目、新作のペールエールを注文。

飲んでみると...うん、おいしい。アルトと同様、麦のほのかな甘さが漂う、やはり濃すぎない程よい飲みやすさ。ホップの苦味は軽く、それほど前面には出ていません。

しかし、ちょっとエールとしては冷えすぎているかな?と感じました。一般的なビールと同じくらいの冷たさだったのですが、冷たすぎるとせっかくのエール特有のホップ由来の香りや風味が感じにくくなってしまう気がしました。暑い日に喉を潤すにはちょうどいいんですけどね!

今回は買い忘れてしまいましたが、次回は瓶で買ってちょっと常温に近い状態で飲んでみたいと思います。

 

クラフトビールというと僕自身、IPAをはじめとしたホップの苦味の効いたビールが大好きなのですが、パンチが効きすぎるので飲みたい気分やシチュエーションを選ぶ部分も多々あります。刺激も欲しいけどやっぱ安らぎも欲しい...みたいな。とんだ我儘野郎です。

その点、穂高ビールはいい意味でアクやクセがなく、一般的なビールの延長上で飲める親しみやすいビールだと思います。レストランも地元のお客さんで賑わっているようでしたし、まさに地元のビール、地ビールという感じですね。ご馳走様でした!

クラフトビールの入り口としても最適だと思いますので、欲を言えばもっと飲める場所があるといいなあと思います(アルトだけに)。

...つまらない冗談で締めくくってしまいました。ご容赦ください!

 

ではではまた。